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タグ「知恵の劇場」[19件]
2025年4月27日(日)
〔3日前〕
絵
#知恵の劇場 の自キャラは基本的に善の人が多いけど、たまにやばいやつが混じってるな……と思ったので抜粋。
※人間の生死に関わる話がある
※人外だから……っていう人もいるし、そうじゃない人もいる
・セキエイ
鉱物に近いので人間の感情とかがよく分かっていない。比較的無害。
・ロク
野生出身なので人間の倫理がよく分かっていない。無害になろうと頑張っている。
人間を食べたことがあるけど今はもう食べないよ。
・ジャム
妖精なので価値基準が違う。「面白いこと」の射程範囲が広くて怖い。
・ネル
人間だけど倫理が終わっている。
人間を殺めたことがあるが特に気にしていない。
・ミシェル
元々人を騙す種族なので軽率に噓を吐く。
人間を食べたことがあり、今もたまに食べたくなるが我慢している。
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※人間の生死に関わる話がある
※人外だから……っていう人もいるし、そうじゃない人もいる
・セキエイ
鉱物に近いので人間の感情とかがよく分かっていない。比較的無害。
・ロク
野生出身なので人間の倫理がよく分かっていない。無害になろうと頑張っている。
人間を食べたことがあるけど今はもう食べないよ。
・ジャム
妖精なので価値基準が違う。「面白いこと」の射程範囲が広くて怖い。
・ネル
人間だけど倫理が終わっている。
人間を殺めたことがあるが特に気にしていない。
・ミシェル
元々人を騙す種族なので軽率に噓を吐く。
人間を食べたことがあり、今もたまに食べたくなるが我慢している。
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2025年4月24日(木)
〔6日前〕
創作の話
#知恵の劇場 の概要みたいなものがどこにもないことに気付いたので軽くまとめ。
どこの世界からも少し離れた時空に存在する、とある不思議な博物館の話。
名前のないその博物館には、ここへつながる世界のあらゆるものが収蔵・展示され、いつか誰かの知識の糧になるために大切に管理されている。
――博物館への道は、必要とする人のもとに開かれる。
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・他の世界から来たキャラクターが、学芸員やその他スタッフとして働いている。(例外あり)
館長のパンゲアや副館長のノアにスカウトされるほか、博物館に迷いこんでそのまま所属することになった人もいる。
・展示場は以下の9分野に分けられている。
-天文学館
-魔法技術館
-科学技術館
-地質学館
-図書資料館
-芸術館
-音楽文化館
-植物園
-動物館
それぞれの館にチーフとサブチーフが一人ずつ決められている。
准学芸員として、複数の分野にまたがって所属するキャラクターもいる。
・博物館への道が現れるのは、来る必要がある人だけだという。
それは何かを見たり知ったり学んだりするためかもしれないし、居場所として必要なのかもしれない。
神のみぞ知る。
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栗城はるを含めて3人でやっている世界観共有創作です。
企画ものといえば企画ものだけど、身内ものっちゃ身内ものみたいな感じ。
先述した通り、博物館はあらゆる世界に通じているので、いろんな創作世界の様々な種族が集まっています。
作中の創設メンバーを除くほぼ全てのキャラクターが、自身がいた元の世界を離れてここで働いています。
(身も蓋もないですが、自分は人外系創作で描きたいものができたらとりあえずここに入れとくか!みたいなこともしています。)
今のところ本編にあたるものはありません。
栗城はとりあえず自キャラそれぞれの過去編は書いていきたいなと思っています。
今のところ地質学のセキエイの小説しかありませんが、近いうちに出せそうなのは図書のハシバミあたり。
他のキャラも情報を出し渋っていても勿体ないので、最近は各々の過去編やプロフィールなどをこのブログの投稿にざっくりまとめ始めています。(本当にざっくりです)
知恵劇キャラ別まとめのハッシュタグからどうぞ。
知恵劇、自分はめっちゃ楽しいけど需要はないだろうな……と思ってるので、ここのブログトップには表示されない「下げ記事」としてアップしてることがけっこう多いです。
ハッシュタグ検索したら全部見れます。
あと単純に過去話は内容が暗めだったりワンクッション欲しいのが多いからというのもある……。
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どこの世界からも少し離れた時空に存在する、とある不思議な博物館の話。
名前のないその博物館には、ここへつながる世界のあらゆるものが収蔵・展示され、いつか誰かの知識の糧になるために大切に管理されている。
――博物館への道は、必要とする人のもとに開かれる。
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・他の世界から来たキャラクターが、学芸員やその他スタッフとして働いている。(例外あり)
館長のパンゲアや副館長のノアにスカウトされるほか、博物館に迷いこんでそのまま所属することになった人もいる。
・展示場は以下の9分野に分けられている。
-天文学館
-魔法技術館
-科学技術館
-地質学館
-図書資料館
-芸術館
-音楽文化館
-植物園
-動物館
それぞれの館にチーフとサブチーフが一人ずつ決められている。
准学芸員として、複数の分野にまたがって所属するキャラクターもいる。
・博物館への道が現れるのは、来る必要がある人だけだという。
それは何かを見たり知ったり学んだりするためかもしれないし、居場所として必要なのかもしれない。
神のみぞ知る。
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栗城はるを含めて3人でやっている世界観共有創作です。
企画ものといえば企画ものだけど、身内ものっちゃ身内ものみたいな感じ。
先述した通り、博物館はあらゆる世界に通じているので、いろんな創作世界の様々な種族が集まっています。
作中の創設メンバーを除くほぼ全てのキャラクターが、自身がいた元の世界を離れてここで働いています。
(身も蓋もないですが、自分は人外系創作で描きたいものができたらとりあえずここに入れとくか!みたいなこともしています。)
今のところ本編にあたるものはありません。
栗城はとりあえず自キャラそれぞれの過去編は書いていきたいなと思っています。
今のところ地質学のセキエイの小説しかありませんが、近いうちに出せそうなのは図書のハシバミあたり。
他のキャラも情報を出し渋っていても勿体ないので、最近は各々の過去編やプロフィールなどをこのブログの投稿にざっくりまとめ始めています。(本当にざっくりです)
知恵劇キャラ別まとめのハッシュタグからどうぞ。
知恵劇、自分はめっちゃ楽しいけど需要はないだろうな……と思ってるので、ここのブログトップには表示されない「下げ記事」としてアップしてることがけっこう多いです。
ハッシュタグ検索したら全部見れます。
あと単純に過去話は内容が暗めだったりワンクッション欲しいのが多いからというのもある……。
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#知恵の劇場
過去話を考えるうえで自キャラが博物館に来る前に身近な人を失っていがちなのは、自分が「全く違う世界で暮らし始めるからには後ろ髪を引かれるような気持ちがあってほしくない」と思ってしまうからのような気がする。
元の世界に行けなくはないけど、副館長的にはあまり頻繁に行き来してほしくないだろうし……(世界軸のメンテ大変そう)(実際は館長への届け出なしで勝手にフィールドワークに行く人ばっかりなんですけど)
弟子を残してきた圭宿先生や、家族を残してきたベロニカはその中では例外的かもなと思う。
なんだか彼らなら大丈夫だろうという安心感があるな。
過去話を考えるうえで自キャラが博物館に来る前に身近な人を失っていがちなのは、自分が「全く違う世界で暮らし始めるからには後ろ髪を引かれるような気持ちがあってほしくない」と思ってしまうからのような気がする。
元の世界に行けなくはないけど、副館長的にはあまり頻繁に行き来してほしくないだろうし……(世界軸のメンテ大変そう)(実際は館長への届け出なしで勝手にフィールドワークに行く人ばっかりなんですけど)
弟子を残してきた圭宿先生や、家族を残してきたベロニカはその中では例外的かもなと思う。
なんだか彼らなら大丈夫だろうという安心感があるな。
2025年4月24日(木)
〔6日前〕
創作の話
#知恵の劇場 #知恵劇キャラ別まとめ
圭宿(ケイシュク)/天文学館サブチーフ

老紳士然とした男性。
ゆったりとしているが、どこか掴みどころのない雰囲気がある。
寡黙で冷静、滅多なことでは動じない性格。
専門は占星学を中心とした天文学で、暦や占い関連にも詳しい。
基本的にゆっくりめに喋る。
一人称は「あたし」で、中性的な口調にも聞こえる。
「あたしは圭宿という者です。御用があれば呼んでくださいね。」
「ステラ君ですか。彼女は聡明で……そう、優しい子ですね。」
「気にしないでくださいな。あたしは皆が楽しいんならそれでいいんですよ。」
静かなのが好きなので、他の学芸員が話しているのを一歩引いて見ていることも多い。
社交性はあるし話しかけられたら話すけど、静かな時に自分から話しかけに行くことは少ない。
天体観測中はいつもよりちょっと口数が多くなる。
イメソン:「淡くきん色」shr/鏡音リン
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幼い頃の名前は東陽。
占星術士として働き始めた時に圭宿の名をもらった。
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小龍(ショウリュウ):
圭宿の幼馴染。明るくよく喋る。
貿易船に乗り旅立ったのを最後に10年以上会っていない。
暁華(キョウカ):
圭宿の妻。20年ほど前に他界した。
翼(タスク)
圭宿の唯一の弟子。
物静かだが物事の理解が速く、圭宿は博物館に来るまでずっと気にかけていた。
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圭宿(ケイシュク)/天文学館サブチーフ


老紳士然とした男性。
ゆったりとしているが、どこか掴みどころのない雰囲気がある。
寡黙で冷静、滅多なことでは動じない性格。
専門は占星学を中心とした天文学で、暦や占い関連にも詳しい。
基本的にゆっくりめに喋る。
一人称は「あたし」で、中性的な口調にも聞こえる。
「あたしは圭宿という者です。御用があれば呼んでくださいね。」
「ステラ君ですか。彼女は聡明で……そう、優しい子ですね。」
「気にしないでくださいな。あたしは皆が楽しいんならそれでいいんですよ。」
静かなのが好きなので、他の学芸員が話しているのを一歩引いて見ていることも多い。
社交性はあるし話しかけられたら話すけど、静かな時に自分から話しかけに行くことは少ない。
天体観測中はいつもよりちょっと口数が多くなる。
イメソン:「淡くきん色」shr/鏡音リン
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幼い頃の名前は東陽。
占星術士として働き始めた時に圭宿の名をもらった。
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小龍(ショウリュウ):
圭宿の幼馴染。明るくよく喋る。
貿易船に乗り旅立ったのを最後に10年以上会っていない。
暁華(キョウカ):
圭宿の妻。20年ほど前に他界した。
翼(タスク)
圭宿の唯一の弟子。
物静かだが物事の理解が速く、圭宿は博物館に来るまでずっと気にかけていた。
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2025年4月13日(日)
〔17日前〕
創作の話
#知恵の劇場 #知恵劇キャラ別まとめ
ロク(陸) /動物館サブチーフ

本来の姿は13~15m程もある猛禽のロック鳥。
かつて育ての親に教わった魔法で人間の姿に変身できたが、大きさを縮めるのはこれが限界だったらしい。
いつも穏やかな性格で、大きな背丈の割にゆるい雰囲気。大型哺乳類を幅広く研究している。
物腰が柔らかく、常にやわらかく微笑んでいる。ネガティブな感情を表すことはほぼない。
口調や所作は魔女を真似して身につけたものがほとんどなので、全体的に丁寧で時々仰々しいくらい。
(二人称や三人称は人間社会にいた時に矯正したりしてる)
「僕はロク。ああ、背が……驚かせてしまってすまないね。」
「ハンナ君はいつも元気だねえ。いや、元気があるのは良いことだよ。」
「いやはや、まだ理解しきれていないことが多くてね。
もし変なところがあれば、教えてもらえると嬉しいのだよ。」
一方で、社会性や応対には未だに少し子どもっぽい……というか理解が浅いところがある。
うっかり怖がらせてしまうような発言をしないよう、博物館に来てからは特に気を付けている。
サブチーフとしての仕事はけっこうしっかりやる。
どこかに行ったチーフのハンナを連れ戻すのも、よく発生する仕事のひとつ。
行動原理は主に
・「人間らしさ」を真似たい
・純粋な好奇心
のふたつ。
華美な装飾や、布量の多い派手な服が好き。だが、館内ではこの背丈で派手な服を着ると服が邪魔になってしまうだろうと思い、できるだけ控えめなものを身に付けようとしている。
ヒールブーツと肩掛けコートは本人的にギリギリ派手じゃないらしい。
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(※以下生死に関わる表現あり)
※過去のロクは倫理観が終わっています
ある高山でロック鳥として生まれ育ち、成鳥になる頃に好奇心に突き動かされ、生まれ育った高山を発った。
何十キロも旅を続けて海に出たロクは、海の向こうの景色を見たい、と思いさらに遠くへ。(この時は魚や鳥の群れ、帆船の人間などで食いつないでいた)
やがてロクは小さな島へ辿り着いた。そこには小規模な村と、村から少し離れたところに一軒の小屋と塔が建っていた。
塔のふもとに降りたロクは、そこの小屋に一人で住む「魔女」に出会う。
魔女はロクが野生動物のわりにおかしい(好奇心旺盛で、異様に警戒心が低い)ことに気付き、様々なものを食べさせたりする。ロクもまた魔女を気に入り、魔女の小屋に居つくようになる。
ロクは次第に魔女を真似て言葉のようなものを話すようになり、魔女はそれを聞いてロクに言語を教え始める。
魔女とロクは、それぞれ互いを母親と子どものように慕っていった。
ロクが少しづつ喋れるようになった頃、魔女は、自分は体を鳥の姿に変えることができる、と彼に打ち明ける。
彼女はかつてこの島から少し離れた本島で暮らしていたが、その能力ゆえに周囲の人間から化け物だと糾弾され流罪とされた人間であった。
彼女曰く「地中を流れるエネルギーを借りて、からだを変換している」。
精霊の力を借りて、一定の範囲内で物を変質させることができる。物の特性や構造などを理解することでより正確になる。
彼女は鳥が好きで幼い頃からよく観察していたので、大きさ問わず様々な鳥の姿になることができた。
一方で他の生き物の姿には不完全な変身しかできないのでやりたがらなかった。
また地中の力の流れを借りているので、鳥の姿で地面から遠く離れることはできない。(島から出ることはできない)
遠すぎる性質のものには変化できないので、ものを消す(空気に変える)ことや産み出す(空気から固体を生成)などは難しい。
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好奇心を強く刺激されたロクは、その日から人間の姿になろうと特訓を始める。(魔女以外の人間、つまり沖で捕まえられる海賊やなんかも参考にしながら)(※この時はまだ人間を襲うことに抵抗がない)
なんとか変身できるようになったが、元々10m以上ある身長を人間サイズにしきれない(頑張っても身長5mくらい)ため、魔女は他の人間の前で変身しないように、と忠告した。
やがて魔女は村の人間との間に子をもうける。魔女はここにもう来ないようにと伝え、ロクは島を離れた。
初めての居場所を失ったロクは一旦生まれ育った高山へ帰るが、そこは言語や文化を知ったロクにはあまりにつまらなかった。
ロクは忠告より好奇心が勝って、魔女の生まれ育った本島に行こうと考える。
適当なところに降り立って人間の姿(この頃は3mくらいになれるようになった)でうろついていたところ、うっかり捕まえられて巨人として見世物ショーに売られる。逃げようと思えば逃げられたが、ロクは好奇心が勝って従うことにした。
ショーでは様々な境遇の人間や、人間ではない者に会う。
今すぐに逃げ出したいと嘆く少年や、ここが唯一の拠り所で失っては生きていけないと語る女性、人間に対して達観した態度の人魚の男など。
ある夜、ロクは口論の末に意図せずショーの元締めを殺めてしまった。
混乱状態になった中、ロクは魔女のお土産にとそのへんにあったドレスを持って施設を去る。
その後も色々な人間社会を(あまり良いとはいえないやり方で)見ていきながら、いつかまた会いに行くのだと魔女への土産を集めていた。
十数年ぶりに魔女のいた離島に行くロク。
当時から変わらずある一軒の小屋と塔の中に魔女はおらず、少女がひとり住んでいた。魔女に似たところのあるその少女シマは魔女の子で、家族はみな亡くなってしまったばかりのようだった。
シマはロクのことを伝え聞いていたらしいが、人見知りが激しいのかなかなか口を開かない。ロクが長いこと人間の姿で一緒にいることで、だんだんと心を開いたようだった。
彼女は、村の人はみな自分に優しくしてくれるが、自分はこの家を離れたくないために居場所がなくつらい。また、どうやら本島では勉強ができるらしいが、ここにいては本が手に入らないので無理だとこぼす。
シマは泣きながらロクに「自分を食べてほしい」と言う。
ロクは、その願いは人間として普通ではないことが分かったので断るが、シマは納得がいかない様子だった。
かつての魔女のことを自分の親のように感じていたロクは、魔女の子を自分の妹のように思い、はじめて他者に生きてほしいと思うようになる。
ロクは彼女のために交易船を襲って本を持ってくるなどした(その時にできるだけ犠牲者がでないようにはしていたが、死者が出たとしても決して言わなかった)。
シマはロクに「自分を食べてくれ」と何度も願うままひとり老いていき、最期のときまでそれは変わらなかった。
ロクは息をひきとった彼女をひとのみにした。
彼女に広い景色を見せよう、とロクは海の上を飛んでいった。それが人間らしいことだと思ったから。
ロクはふたたび生まれ育った高山で生きようと考えたが、今の彼にとって誰もいない山はあまりに寂しく広かった。
彼は魔女の部屋を真似た小屋を作って、かつてシマのために集めた本を運び込み、彼女らの真似をして生き物を観察し、そこへ記録をまとめていった。
ある日突然現れたパンゲアに博物館のことを教わり、一度足を運ぶロク。
ハンナと対面し、自分の大きさを怖がらない(むしろ興味津々に観察される)ことに驚き、話してみてその知識の深さにまた驚いた。
彼はそんなハンナの姿にシマを重ね、また自分は魔女の目にこう映っていたのだろうか、と考えた。
シマの願いを引き継ぐような気持ちで、ロクは学芸員になることを決めた。
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魔女:
ロクに言葉や人間の暮らし方、変身の仕方を教えた人間。
ロクに対して母親のような気持ちを抱いている。それを受けたロクもまた、自身の親は魔女だと思っている。
本名はタラッサ。本島を離れてからはこの名前を一切名乗りたがらず、島の村の人(そもそも彼女からあまり深く関わろうとしなかったが)にも魔女と呼ばせている。
シマ:
魔女の娘。ロクにとっては妹のような、守りたく代えがたい大切な存在。
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名前の話
ロク(陸) /動物館サブチーフ


本来の姿は13~15m程もある猛禽のロック鳥。
かつて育ての親に教わった魔法で人間の姿に変身できたが、大きさを縮めるのはこれが限界だったらしい。
いつも穏やかな性格で、大きな背丈の割にゆるい雰囲気。大型哺乳類を幅広く研究している。
物腰が柔らかく、常にやわらかく微笑んでいる。ネガティブな感情を表すことはほぼない。
口調や所作は魔女を真似して身につけたものがほとんどなので、全体的に丁寧で時々仰々しいくらい。
(二人称や三人称は人間社会にいた時に矯正したりしてる)
「僕はロク。ああ、背が……驚かせてしまってすまないね。」
「ハンナ君はいつも元気だねえ。いや、元気があるのは良いことだよ。」
「いやはや、まだ理解しきれていないことが多くてね。
もし変なところがあれば、教えてもらえると嬉しいのだよ。」
一方で、社会性や応対には未だに少し子どもっぽい……というか理解が浅いところがある。
うっかり怖がらせてしまうような発言をしないよう、博物館に来てからは特に気を付けている。
サブチーフとしての仕事はけっこうしっかりやる。
どこかに行ったチーフのハンナを連れ戻すのも、よく発生する仕事のひとつ。
行動原理は主に
・「人間らしさ」を真似たい
・純粋な好奇心
のふたつ。
華美な装飾や、布量の多い派手な服が好き。だが、館内ではこの背丈で派手な服を着ると服が邪魔になってしまうだろうと思い、できるだけ控えめなものを身に付けようとしている。
ヒールブーツと肩掛けコートは本人的にギリギリ派手じゃないらしい。
畳む
(※以下生死に関わる表現あり)
※過去のロクは倫理観が終わっています
ある高山でロック鳥として生まれ育ち、成鳥になる頃に好奇心に突き動かされ、生まれ育った高山を発った。
何十キロも旅を続けて海に出たロクは、海の向こうの景色を見たい、と思いさらに遠くへ。(この時は魚や鳥の群れ、帆船の人間などで食いつないでいた)
やがてロクは小さな島へ辿り着いた。そこには小規模な村と、村から少し離れたところに一軒の小屋と塔が建っていた。
塔のふもとに降りたロクは、そこの小屋に一人で住む「魔女」に出会う。
魔女はロクが野生動物のわりにおかしい(好奇心旺盛で、異様に警戒心が低い)ことに気付き、様々なものを食べさせたりする。ロクもまた魔女を気に入り、魔女の小屋に居つくようになる。
ロクは次第に魔女を真似て言葉のようなものを話すようになり、魔女はそれを聞いてロクに言語を教え始める。
魔女とロクは、それぞれ互いを母親と子どものように慕っていった。
ロクが少しづつ喋れるようになった頃、魔女は、自分は体を鳥の姿に変えることができる、と彼に打ち明ける。
彼女はかつてこの島から少し離れた本島で暮らしていたが、その能力ゆえに周囲の人間から化け物だと糾弾され流罪とされた人間であった。
彼女曰く「地中を流れるエネルギーを借りて、からだを変換している」。
精霊の力を借りて、一定の範囲内で物を変質させることができる。物の特性や構造などを理解することでより正確になる。
彼女は鳥が好きで幼い頃からよく観察していたので、大きさ問わず様々な鳥の姿になることができた。
一方で他の生き物の姿には不完全な変身しかできないのでやりたがらなかった。
また地中の力の流れを借りているので、鳥の姿で地面から遠く離れることはできない。(島から出ることはできない)
遠すぎる性質のものには変化できないので、ものを消す(空気に変える)ことや産み出す(空気から固体を生成)などは難しい。
畳む
好奇心を強く刺激されたロクは、その日から人間の姿になろうと特訓を始める。(魔女以外の人間、つまり沖で捕まえられる海賊やなんかも参考にしながら)(※この時はまだ人間を襲うことに抵抗がない)
なんとか変身できるようになったが、元々10m以上ある身長を人間サイズにしきれない(頑張っても身長5mくらい)ため、魔女は他の人間の前で変身しないように、と忠告した。
やがて魔女は村の人間との間に子をもうける。魔女はここにもう来ないようにと伝え、ロクは島を離れた。
初めての居場所を失ったロクは一旦生まれ育った高山へ帰るが、そこは言語や文化を知ったロクにはあまりにつまらなかった。
ロクは忠告より好奇心が勝って、魔女の生まれ育った本島に行こうと考える。
適当なところに降り立って人間の姿(この頃は3mくらいになれるようになった)でうろついていたところ、うっかり捕まえられて巨人として見世物ショーに売られる。逃げようと思えば逃げられたが、ロクは好奇心が勝って従うことにした。
ショーでは様々な境遇の人間や、人間ではない者に会う。
今すぐに逃げ出したいと嘆く少年や、ここが唯一の拠り所で失っては生きていけないと語る女性、人間に対して達観した態度の人魚の男など。
ある夜、ロクは口論の末に意図せずショーの元締めを殺めてしまった。
混乱状態になった中、ロクは魔女のお土産にとそのへんにあったドレスを持って施設を去る。
その後も色々な人間社会を(あまり良いとはいえないやり方で)見ていきながら、いつかまた会いに行くのだと魔女への土産を集めていた。
十数年ぶりに魔女のいた離島に行くロク。
当時から変わらずある一軒の小屋と塔の中に魔女はおらず、少女がひとり住んでいた。魔女に似たところのあるその少女シマは魔女の子で、家族はみな亡くなってしまったばかりのようだった。
シマはロクのことを伝え聞いていたらしいが、人見知りが激しいのかなかなか口を開かない。ロクが長いこと人間の姿で一緒にいることで、だんだんと心を開いたようだった。
彼女は、村の人はみな自分に優しくしてくれるが、自分はこの家を離れたくないために居場所がなくつらい。また、どうやら本島では勉強ができるらしいが、ここにいては本が手に入らないので無理だとこぼす。
シマは泣きながらロクに「自分を食べてほしい」と言う。
ロクは、その願いは人間として普通ではないことが分かったので断るが、シマは納得がいかない様子だった。
かつての魔女のことを自分の親のように感じていたロクは、魔女の子を自分の妹のように思い、はじめて他者に生きてほしいと思うようになる。
ロクは彼女のために交易船を襲って本を持ってくるなどした(その時にできるだけ犠牲者がでないようにはしていたが、死者が出たとしても決して言わなかった)。
シマはロクに「自分を食べてくれ」と何度も願うままひとり老いていき、最期のときまでそれは変わらなかった。
ロクは息をひきとった彼女をひとのみにした。
彼女に広い景色を見せよう、とロクは海の上を飛んでいった。それが人間らしいことだと思ったから。
ロクはふたたび生まれ育った高山で生きようと考えたが、今の彼にとって誰もいない山はあまりに寂しく広かった。
彼は魔女の部屋を真似た小屋を作って、かつてシマのために集めた本を運び込み、彼女らの真似をして生き物を観察し、そこへ記録をまとめていった。
ある日突然現れたパンゲアに博物館のことを教わり、一度足を運ぶロク。
ハンナと対面し、自分の大きさを怖がらない(むしろ興味津々に観察される)ことに驚き、話してみてその知識の深さにまた驚いた。
彼はそんなハンナの姿にシマを重ね、また自分は魔女の目にこう映っていたのだろうか、と考えた。
シマの願いを引き継ぐような気持ちで、ロクは学芸員になることを決めた。
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魔女:
ロクに言葉や人間の暮らし方、変身の仕方を教えた人間。
ロクに対して母親のような気持ちを抱いている。それを受けたロクもまた、自身の親は魔女だと思っている。
本名はタラッサ。本島を離れてからはこの名前を一切名乗りたがらず、島の村の人(そもそも彼女からあまり深く関わろうとしなかったが)にも魔女と呼ばせている。
シマ:
魔女の娘。ロクにとっては妹のような、守りたく代えがたい大切な存在。
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名前の話
2025年4月2日(水)
〔27日前〕
文字
#知恵の劇場
ロクの名前についての昔話
「タラッサ、って、何?」
「ああ、これか。私の名前だよ。」
「なまえ……。魔女、じゃない?」
ロック鳥は首を傾けた。物には名前がある、それは魔女が教えてくれたことだ。だから、彼はてっきり「魔女」というのがこの人間の名前なのだと思っていた。
魔女は頷いた。
「魔女というのは、私に後から付けられた記号のようなものだよ。タラッサというのが本当の名前なのだ。私はよく知らないが、どこかの海の神と同じだとかね。……だが、どうでもいい。今ここで私のことを呼ぶ者は誰もいない。」
穏やかな低い声でそう云い放ち、魔女は紙を暖炉に放り込んだ。伏せた目に、火の粉がぱちぱちと光る。
「いる、よぶひと。」
魔女の服をぐいと引っ張ってロック鳥は言った。振り返った魔女に、しっかり目を合わせる。真っ直ぐな視線に、魔女は気が抜けたように微笑み返す。
「そうだったな。」
「だが、良い。お前には魔女と呼ばれたほうが心地が良いのだ。ここに過去の私、タラッサはいない。居るのは只の魔女とお前だけ……」
魔女はそう言いかけたところで口をつぐんだ。ロック鳥は、考え込む魔女の顔を覗き込む。
「どうした?」
「私の名前は魔女で充分――だが、お前は名前が欲しいかい?」
ロック鳥はぱっと顔を明るくした。
「ほしい! 私の名前!」
「折角だから、何かお前の好きなものにしよう。何が良い?」
彼は、好きなものとして何にするかはすぐに思いついたようだったが、それを表す丁度いい言葉が決まらないようで、自分の知っている言葉から探すように、色々な単語を挙げていった。
「しま、じめん、りく、つち……」
「土地、孤島とかか?」
魔女は試しに似たような言葉を挙げてみる。ロック鳥は納得いかない様子で、言葉に迷いながらも言った。
「タラッサは、海。じゃあ私は、海じゃないところ……がいい。海と島は、ずっと隣だから。」
魔女は困ったように、嬉しそうに笑った。
「お前は本当に甘えるのが上手だなあ。」
少し待ちなさい、と言って魔女が自室から取ってきたのは、かなり分厚い本だった。魔女の片手にやっと収まる大きさの本を開いて現れた、びっしりと埋まったページに何が書かれているのか、ロック鳥にはさっぱり分からなかった。豆粒の様に小さい文字は、そもそもどうやって書いたのかと驚くほどだった。その様子を見て魔女は説明した。
「これは辞書というものだ。ものの名前と、その意味が書いてある。……この文字が小さすぎて読めないなら、お前がもっと小さくなれれば良いのだよ。」
しょんぼりするロック鳥をよそに、魔女は声色を明るくした。
「これなんてどうだね。東方の国の言葉だが、ロック鳥に近い響きがある――それに、お前も言いやすそうだろう、ロク?」
ロック鳥は、これまでにない位の笑顔をうかべて、とびきり良い返事をしてみせた。
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ロクの名前についての昔話
「タラッサ、って、何?」
「ああ、これか。私の名前だよ。」
「なまえ……。魔女、じゃない?」
ロック鳥は首を傾けた。物には名前がある、それは魔女が教えてくれたことだ。だから、彼はてっきり「魔女」というのがこの人間の名前なのだと思っていた。
魔女は頷いた。
「魔女というのは、私に後から付けられた記号のようなものだよ。タラッサというのが本当の名前なのだ。私はよく知らないが、どこかの海の神と同じだとかね。……だが、どうでもいい。今ここで私のことを呼ぶ者は誰もいない。」
穏やかな低い声でそう云い放ち、魔女は紙を暖炉に放り込んだ。伏せた目に、火の粉がぱちぱちと光る。
「いる、よぶひと。」
魔女の服をぐいと引っ張ってロック鳥は言った。振り返った魔女に、しっかり目を合わせる。真っ直ぐな視線に、魔女は気が抜けたように微笑み返す。
「そうだったな。」
「だが、良い。お前には魔女と呼ばれたほうが心地が良いのだ。ここに過去の私、タラッサはいない。居るのは只の魔女とお前だけ……」
魔女はそう言いかけたところで口をつぐんだ。ロック鳥は、考え込む魔女の顔を覗き込む。
「どうした?」
「私の名前は魔女で充分――だが、お前は名前が欲しいかい?」
ロック鳥はぱっと顔を明るくした。
「ほしい! 私の名前!」
「折角だから、何かお前の好きなものにしよう。何が良い?」
彼は、好きなものとして何にするかはすぐに思いついたようだったが、それを表す丁度いい言葉が決まらないようで、自分の知っている言葉から探すように、色々な単語を挙げていった。
「しま、じめん、りく、つち……」
「土地、孤島とかか?」
魔女は試しに似たような言葉を挙げてみる。ロック鳥は納得いかない様子で、言葉に迷いながらも言った。
「タラッサは、海。じゃあ私は、海じゃないところ……がいい。海と島は、ずっと隣だから。」
魔女は困ったように、嬉しそうに笑った。
「お前は本当に甘えるのが上手だなあ。」
少し待ちなさい、と言って魔女が自室から取ってきたのは、かなり分厚い本だった。魔女の片手にやっと収まる大きさの本を開いて現れた、びっしりと埋まったページに何が書かれているのか、ロック鳥にはさっぱり分からなかった。豆粒の様に小さい文字は、そもそもどうやって書いたのかと驚くほどだった。その様子を見て魔女は説明した。
「これは辞書というものだ。ものの名前と、その意味が書いてある。……この文字が小さすぎて読めないなら、お前がもっと小さくなれれば良いのだよ。」
しょんぼりするロック鳥をよそに、魔女は声色を明るくした。
「これなんてどうだね。東方の国の言葉だが、ロック鳥に近い響きがある――それに、お前も言いやすそうだろう、ロク?」
ロック鳥は、これまでにない位の笑顔をうかべて、とびきり良い返事をしてみせた。
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2025年3月19日(水)
〔42日前〕
絵
※人外だけど腕なし注意