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No.211

作品感想,映画

「君たちはどう生きるか」視聴。
なるほどなあ、という感じ。
わりと好きな感じだったし見てよかった。
予告で内容知ってたら劇場に足運ばなかった気がするので、これは良い縁でした。
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「君たちはどう生きるか」という問いをこの監督が噛み砕いたらこうなるんだなと思った。
死生観を分解して、それぞれの要素を具体性で包み込んでまとめたような作品だなとタイトル含め思ったので、よくわからないとか夢みたいという感想が出るのも納得。自分もかなりふんわり受け取ったし、このふわふわのままの解釈も大事にしたい。

宮崎駿がやりたいことやってるというのが一作品だけで分かるくらいには、これまでの映画でも好きなものを表現し続けてきたってことだよなー。すごいなと思う。

全体的な雰囲気として児童書っぽさを感じたのでけっこう楽しめた。よく感想で夢みたいだと言われている部分が、自分には児童書で体験したものとよく似ているように思えた。
門はロダンの地獄の門の文を、ヨットのシーンはスキッパーを、準備する父親はエルマーを、石を語るシーンはカムパネルラを思い出す。
(視聴後にネットで感想見ていたら、門付近の景色は「死の島」では?というのを見かけて、そうだ!それじゃん!!となった。)
画面がとにかく綺麗。特に南国っぽい植物いっぱいの景色の描写と、ヨットのシーンが好き。

父親と義理の母と接するときに漂うなんか気まずい感じの雰囲気リアルすぎてウワとなった。

下の世界でずっと鳥は醜く、人間は美しく描かれているのが気になる。
魚を捌くシーンはリアリティを感じてよかったけど、その後の食事風景はやはり決して醜くはない。でもペリカンがワラワラを食べるのは許せないという主人公の姿に、人間のおこがましさを感じる。
生物種として、あるいは寓意を含んだ動物という存在としてではなく、別の意味合いがあるんだろうなあ。醜く生きて死ぬことから逃げられない、地獄に連れてこられた何か。
ただ上の世界での鳥はかっこよく美しくて、フンまみれになるシーンさえも汚さとかは感じず、これは生に付随する当たり前のものなのだ、というすんなりした納得感がある。
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