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No.756

作品感想,映画

『海底二万マイル』を観た。1954年のディズニー版実写のやつ。
原作ありの映画としてなかなか良かった!

ディズニーシーの海底二万マイルのエリアを見てなんとなく知ってはいたけど、やはりビジュアル面の良さがぶっちぎっている……!(※ディズニーシーに行ったことはない)
※原作通過済み、「神秘の島」は読み途中の段階

原作側から見て忠実な作品かといわれれば微妙なのだが、当時のエンタメ作品としてはかなり原作の要素を拾って構成していてすごい、という印象。
主人公側3人の描写がいまいち好きになれなかったんだけど、ネモの思想の強さや船内の雰囲気や細部の造形はとても良かったし、一部のアニメ撮影的な表現も流石ディズニーだな~と思った!

序盤のフリゲート艦上の表現はあまりリアルって感じではなくて、合成感が強いし海風の感じもあまり感じられない。
なのでノーチラス号の描写のほうにリソースを割いたのかなって思ったんだけど、その通りだった!
原作の挿絵の雰囲気を出しつつ、あの"ノーチラス号といえば"な造形……ビス打ちされた茶色い鉄板やパイプがひしめく壁と、重厚でクラシックな家具、眩い電気の光、突き刺す気満々な外装、ぜ~んぶ格好いい!!
雰囲気が近いジャンルとしてはスチームパンクがあるけど、スチームじゃなくて電気だし、もうちょっとSF感と重厚さとクラシカルが混ざった絶妙なイメージがあるんだよなあ。あの感じ素敵だ。
扇形の二枚貝のようなオルガンのデザインもめちゃめちゃ良い!

ネモも良かった。
自分のイメージしてた原作ネモとは違うんだけど、この強い感情を秘めた目力の感じもまた良い。
よく喋るしよく感情をあらわにするけど、たぶんこの映画の展開の早さのせいもあるなという感じ。
葬式のシーンを序盤に持ってくるのも、彼の不可解さを表すのにとても良かった(昇降口開けてたのはうっかりさんすぎるが)。
復讐者としてのネモが感情を抑えられない描写も、映画だからオルガンの音による演出が際立っていて印象的……!
全体的に、海に魅せられた側面よりも、陸の人間を憎む描写が強めだった。生態系の話とか全然してなかったから仕方ないんだけど。

でもネモが軽率に上陸するのは解釈違いです。上陸するにしてもその感じは違うだろう!?
そして現在進行形で神秘の島読んでる途中(ネモ未登場)だから、ネモの独白のシーンに「これってネタバレ!? それともディズニー版特有の設定!? どっち!? どっちですかー!!??」って混乱しきりだった。早く続き読もう……。
もしあの独白が本当だとしたら、世界中がノーチラス号を怪物だと思っている中でイギリスだけはネモの正体に気付いていたってことになるのか……?
そしてディズニーシーの設定は、映画ネモではあるけど全くの別世界線という感じになるのかな。それはそれで気になるし行ってみたいなあ。

主人公側3人の仲があまり良くなかったのは見ててちょっと寂しかったな。
そもそもコンセイユが原作のイメージと乖離していて、登場時点から戸惑っていた。本当にこの人誰……!? あの先生に忠実で分類オタクの健気な若者コンセイユはどこへ!?
ネッドランドのほうは登場時点でひと目で分かったけど、熱意というより軽率さが目立つ。
アロナックス先生も楽観的で口が軽くてネモに影響されやすくて……この3人なら仲間割れするよなって感じで……原作がめちゃめちゃ仲良く見えてくる……。

原作との根本的な違いとしては、「ノーチラス号の動力源が電気である」ことを明言していないというのがある。
これは多分映画公開時点では電気が普及しすぎていたので、ネモの前人未踏の科学力を示すために「現在ではまだ追いつけない技術」というふんわりした表現になったんだろうな~と思っている。

島の先住民たちに襲われるくだりや巨大頭足類との戦いは、やっぱり映画との相性がいいなと思った。
序盤に、海の怪物(ノーチラス号)はずっと南太平洋にいると明言されてて「世界中回らないの?」って気になったけど、この設定のおかげで世界一周がなくとも違和感がない作りになっているんだなあと後から納得した。

そして撃たれた後のネモがノーチラス号と船員とともに海底で死のうとするところは、解釈としてまあ分かる。
ここまで来ている時点で船員たちはネモに命を預けているだろうし、ネモがいない中でノーチラス号を運用していくのか? 誰かが彼の復讐を継ぐのか? という問題もあるし。
ただ、このネモは結局自分の発明を残したいのか残したくないのかわからなかった。残したいならアロナックスたち逃がしてから沈むんじゃない!? なんで世界の未来に希望託しながら全部沈もうとしてたんだ。

一通り観てから映画ポスター見たら、何でそこにネッドがいるんだよって爆笑しちゃった。先生1mmも映ってないじゃん!!
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#海底二万里
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