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No.597
2025年4月13日(日)
〔70日前〕
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すき!
#知恵の劇場
#知恵劇キャラ別まとめ
ロク(陸)
/動物館サブチーフ
本来の姿は13~15m程もある猛禽のロック鳥。
かつて育ての親に教わった魔法で人間の姿に変身できたが、大きさを縮めるのはこれが限界だったらしい。
いつも穏やかな性格で、大きな背丈の割にゆるい雰囲気。大型哺乳類を幅広く研究している。
性格など
物腰が柔らかく、常にやわらかく微笑んでいる。ネガティブな感情を表すことはほぼない。
口調や所作は魔女を真似して身につけたものがほとんどなので、全体的に丁寧で時々仰々しいくらい。
(二人称や三人称は人間社会にいた時に矯正したりしてる)
「僕はロク。ああ、背が……驚かせてしまってすまないね。」
「ハンナ君はいつも元気だねえ。いや、元気があるのは良いことだよ。」
「いやはや、まだ理解しきれていないことが多くてね。
もし変なところがあれば、教えてもらえると嬉しいのだよ。」
一方で、社会性や応対には未だに少し子どもっぽい……というか理解が浅いところがある。
うっかり怖がらせてしまうような発言をしないよう、博物館に来てからは特に気を付けている。
サブチーフとしての仕事はけっこうしっかりやる。
どこかに行ったチーフのハンナを連れ戻すのも、よく発生する仕事のひとつ。
行動原理は主に
・「人間らしさ」を真似たい
・純粋な好奇心
のふたつ。
華美な装飾や、布量の多い派手な服が好き。だが、館内ではこの背丈で派手な服を着ると服が邪魔になってしまうだろうと思い、できるだけ控えめなものを身に付けようとしている。
ヒールブーツと肩掛けコートは本人的にギリギリ派手じゃないらしい。
イメソン:
「そらをとぶ」Noz. feat.鏡音リン
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過去(2533文字)
※過去のロクは倫理観が終わっています
ある高山でロック鳥として生まれ育ち、成鳥になる頃に好奇心に突き動かされ、生まれ育った高山を発った。
何十キロも旅を続けて海に出たロクは、海の向こうの景色を見たい、と思いさらに遠くへ。(この時は魚や鳥の群れ、帆船の人間などで食いつないでいた)
やがてロクは小さな島へ辿り着いた。そこには小規模な村と、村から少し離れたところに一軒の小屋と塔が建っていた。
塔のふもとに降りたロクは、そこの小屋に一人で住む「魔女」に出会う。
魔女はロクが野生動物のわりにおかしい(好奇心旺盛で、異様に警戒心が低い)ことに気付き、様々なものを食べさせたりする。ロクもまた魔女を気に入り、魔女の小屋に居つくようになる。
ロクは次第に魔女を真似て言葉のようなものを話すようになり、魔女はそれを聞いてロクに言語を教え始める。
魔女とロクは、それぞれ互いを母親と子どものように慕っていった。
ロクが少しづつ喋れるようになった頃、魔女は、自分は体を鳥の姿に変えることができる、と彼に打ち明ける。
彼女はかつてこの島から少し離れた本島で暮らしていたが、その能力ゆえに周囲の人間から化け物だと糾弾され流罪とされた人間であった。
変身の仕組みの話
彼女曰く「地中を流れるエネルギーを借りて、からだを変換している」。
精霊の力を借りて、一定の範囲内で物を変質させることができる。物の特性や構造などを理解することでより正確になる。
彼女は鳥が好きで幼い頃からよく観察していたので、大きさ問わず様々な鳥の姿になることができた。
一方で他の生き物の姿には不完全な変身しかできないのでやりたがらなかった。
また地中の力の流れを借りているので、鳥の姿で地面から遠く離れることはできない。(島から出ることはできない)
遠すぎる性質のものには変化できないので、ものを消す(空気に変える)ことや産み出す(空気から固体を生成)などは難しい。
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好奇心を強く刺激されたロクは、その日から人間の姿になろうと特訓を始める。(魔女以外の人間、つまり沖で捕まえられる海賊やなんかも参考にしながら)(※この時はまだ人間を襲うことに抵抗がない)
なんとか変身できるようになったが、元々10m以上ある身長を人間サイズにしきれない(頑張っても身長5mくらい)ため、魔女は他の人間の前で変身しないように、と忠告した。
やがて魔女は村の人間との間に子をもうける。魔女はここにもう来ないようにと伝え、ロクは島を離れた。
初めての居場所を失ったロクは一旦生まれ育った高山へ帰るが、そこは言語や文化を知ったロクにはあまりにつまらなかった。
ロクは忠告より好奇心が勝って、魔女の生まれ育った本島に行こうと考える。
適当なところに降り立って人間の姿(この頃は3mくらいになれるようになった)でうろついていたところ、うっかり捕まえられて巨人として見世物ショーに売られる。逃げようと思えば逃げられたが、ロクは好奇心が勝って従うことにした。
ショーでは様々な境遇の人間や、人間ではない者に会う。
今すぐに逃げ出したいと嘆く少年や、ここが唯一の拠り所で失っては生きていけないと語る女性、人間に対して達観した態度の人魚の男など。
ある夜、ロクは口論の末に意図せずショーの元締めを殺めてしまった。
混乱状態になった中、ロクは魔女のお土産にとそのへんにあったドレスを持って施設を去る。
その後も色々な人間社会を(あまり良いとはいえないやり方で)見ていきながら、いつかまた会いに行くのだと魔女への土産を集めていた。
十数年ぶりに魔女のいた離島に行くロク。
当時から変わらずある一軒の小屋と塔の中に魔女はおらず、少女がひとり住んでいた。魔女に似たところのあるその少女シマは魔女の子で、家族はみな亡くなってしまったばかりのようだった。
シマはロクのことを伝え聞いていたらしいが、人見知りが激しいのかなかなか口を開かない。ロクが長いこと人間の姿で一緒にいることで、だんだんと心を開いたようだった。
彼女は、村の人はみな自分に優しくしてくれるが、自分はこの家を離れたくないために居場所がなくつらい。また、どうやら本島では勉強ができるらしいが、ここにいては本が手に入らないので無理だとこぼす。
シマは泣きながらロクに「自分を食べてほしい」と言う。
ロクは、その願いは人間として普通ではないことが分かったので断るが、シマは納得がいかない様子だった。
かつての魔女のことを自分の親のように感じていたロクは、魔女の子を自分の妹のように思い、はじめて他者に生きてほしいと思うようになる。
ロクは彼女のために交易船を襲って本を持ってくるなどした(その時にできるだけ犠牲者がでないようにはしていたが、死者が出たとしても決して言わなかった)。
シマはロクに「自分を食べてくれ」と何度も願うままひとり老いていき、最期のときまでそれは変わらなかった。
ロクは息をひきとった彼女をひとのみにした。
彼女に広い景色を見せよう、とロクは海の上を飛んでいった。それが人間らしいことだと思ったから。
ロクはふたたび生まれ育った高山で生きようと考えたが、今の彼にとって誰もいない山はあまりに寂しく広かった。
彼は魔女の部屋を真似た小屋を作って、かつてシマのために集めた本を運び込み、彼女らの真似をして生き物を観察し、そこへ記録をまとめていった。
ある日突然現れたパンゲアに博物館のことを教わり、一度足を運ぶロク。
ハンナと対面し、自分の大きさを怖がらない(むしろ興味津々に観察される)ことに驚き、話してみてその知識の深さにまた驚いた。
彼はそんなハンナの姿にシマを重ね、また自分は魔女の目にこう映っていたのだろうか、と考えた。
シマの願いを引き継ぐような気持ちで、ロクは学芸員になることを決めた。
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関係者
魔女:
ロクに言葉や人間の暮らし方、変身の仕方を教えた人間。
ロクに対して母親のような気持ちを抱いている。それを受けたロクもまた、自身の親は魔女だと思っている。
本名はタラッサ。本島を離れてからはこの名前を一切名乗りたがらず、島の村の人(そもそも彼女からあまり深く関わろうとしなかったが)にも魔女と呼ばせている。
イメソン:
「マヨイガ」羊文学
シマ:
魔女の娘。ロクにとっては妹のような、守りたく代えがたい大切な存在。
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メモ
ロクの一人称は、魔女と暮らしてた頃は魔女と同じ「私」だったけど後から「僕」を使うようになった。
そのほうが怖がられにくいことに気がついたので。
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(二人称や三人称は人間社会にいた時に矯正したりしてる)
「僕はロク。ああ、背が……驚かせてしまってすまないね。」
「ハンナ君はいつも元気だねえ。いや、元気があるのは良いことだよ。」
「いやはや、まだ理解しきれていないことが多くてね。
もし変なところがあれば、教えてもらえると嬉しいのだよ。」
一方で、社会性や応対には未だに少し子どもっぽい……というか理解が浅いところがある。
うっかり怖がらせてしまうような発言をしないよう、博物館に来てからは特に気を付けている。
サブチーフとしての仕事はけっこうしっかりやる。
どこかに行ったチーフのハンナを連れ戻すのも、よく発生する仕事のひとつ。
行動原理は主に
・「人間らしさ」を真似たい
・純粋な好奇心
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華美な装飾や、布量の多い派手な服が好き。だが、館内ではこの背丈で派手な服を着ると服が邪魔になってしまうだろうと思い、できるだけ控えめなものを身に付けようとしている。
ヒールブーツと肩掛けコートは本人的にギリギリ派手じゃないらしい。
イメソン:「そらをとぶ」Noz. feat.鏡音リン
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※過去のロクは倫理観が終わっています
ある高山でロック鳥として生まれ育ち、成鳥になる頃に好奇心に突き動かされ、生まれ育った高山を発った。
何十キロも旅を続けて海に出たロクは、海の向こうの景色を見たい、と思いさらに遠くへ。(この時は魚や鳥の群れ、帆船の人間などで食いつないでいた)
やがてロクは小さな島へ辿り着いた。そこには小規模な村と、村から少し離れたところに一軒の小屋と塔が建っていた。
塔のふもとに降りたロクは、そこの小屋に一人で住む「魔女」に出会う。
魔女はロクが野生動物のわりにおかしい(好奇心旺盛で、異様に警戒心が低い)ことに気付き、様々なものを食べさせたりする。ロクもまた魔女を気に入り、魔女の小屋に居つくようになる。
ロクは次第に魔女を真似て言葉のようなものを話すようになり、魔女はそれを聞いてロクに言語を教え始める。
魔女とロクは、それぞれ互いを母親と子どものように慕っていった。
ロクが少しづつ喋れるようになった頃、魔女は、自分は体を鳥の姿に変えることができる、と彼に打ち明ける。
彼女はかつてこの島から少し離れた本島で暮らしていたが、その能力ゆえに周囲の人間から化け物だと糾弾され流罪とされた人間であった。
彼女曰く「地中を流れるエネルギーを借りて、からだを変換している」。
精霊の力を借りて、一定の範囲内で物を変質させることができる。物の特性や構造などを理解することでより正確になる。
彼女は鳥が好きで幼い頃からよく観察していたので、大きさ問わず様々な鳥の姿になることができた。
一方で他の生き物の姿には不完全な変身しかできないのでやりたがらなかった。
また地中の力の流れを借りているので、鳥の姿で地面から遠く離れることはできない。(島から出ることはできない)
遠すぎる性質のものには変化できないので、ものを消す(空気に変える)ことや産み出す(空気から固体を生成)などは難しい。
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好奇心を強く刺激されたロクは、その日から人間の姿になろうと特訓を始める。(魔女以外の人間、つまり沖で捕まえられる海賊やなんかも参考にしながら)(※この時はまだ人間を襲うことに抵抗がない)
なんとか変身できるようになったが、元々10m以上ある身長を人間サイズにしきれない(頑張っても身長5mくらい)ため、魔女は他の人間の前で変身しないように、と忠告した。
やがて魔女は村の人間との間に子をもうける。魔女はここにもう来ないようにと伝え、ロクは島を離れた。
初めての居場所を失ったロクは一旦生まれ育った高山へ帰るが、そこは言語や文化を知ったロクにはあまりにつまらなかった。
ロクは忠告より好奇心が勝って、魔女の生まれ育った本島に行こうと考える。
適当なところに降り立って人間の姿(この頃は3mくらいになれるようになった)でうろついていたところ、うっかり捕まえられて巨人として見世物ショーに売られる。逃げようと思えば逃げられたが、ロクは好奇心が勝って従うことにした。
ショーでは様々な境遇の人間や、人間ではない者に会う。
今すぐに逃げ出したいと嘆く少年や、ここが唯一の拠り所で失っては生きていけないと語る女性、人間に対して達観した態度の人魚の男など。
ある夜、ロクは口論の末に意図せずショーの元締めを殺めてしまった。
混乱状態になった中、ロクは魔女のお土産にとそのへんにあったドレスを持って施設を去る。
その後も色々な人間社会を(あまり良いとはいえないやり方で)見ていきながら、いつかまた会いに行くのだと魔女への土産を集めていた。
十数年ぶりに魔女のいた離島に行くロク。
当時から変わらずある一軒の小屋と塔の中に魔女はおらず、少女がひとり住んでいた。魔女に似たところのあるその少女シマは魔女の子で、家族はみな亡くなってしまったばかりのようだった。
シマはロクのことを伝え聞いていたらしいが、人見知りが激しいのかなかなか口を開かない。ロクが長いこと人間の姿で一緒にいることで、だんだんと心を開いたようだった。
彼女は、村の人はみな自分に優しくしてくれるが、自分はこの家を離れたくないために居場所がなくつらい。また、どうやら本島では勉強ができるらしいが、ここにいては本が手に入らないので無理だとこぼす。
シマは泣きながらロクに「自分を食べてほしい」と言う。
ロクは、その願いは人間として普通ではないことが分かったので断るが、シマは納得がいかない様子だった。
かつての魔女のことを自分の親のように感じていたロクは、魔女の子を自分の妹のように思い、はじめて他者に生きてほしいと思うようになる。
ロクは彼女のために交易船を襲って本を持ってくるなどした(その時にできるだけ犠牲者がでないようにはしていたが、死者が出たとしても決して言わなかった)。
シマはロクに「自分を食べてくれ」と何度も願うままひとり老いていき、最期のときまでそれは変わらなかった。
ロクは息をひきとった彼女をひとのみにした。
彼女に広い景色を見せよう、とロクは海の上を飛んでいった。それが人間らしいことだと思ったから。
ロクはふたたび生まれ育った高山で生きようと考えたが、今の彼にとって誰もいない山はあまりに寂しく広かった。
彼は魔女の部屋を真似た小屋を作って、かつてシマのために集めた本を運び込み、彼女らの真似をして生き物を観察し、そこへ記録をまとめていった。
ある日突然現れたパンゲアに博物館のことを教わり、一度足を運ぶロク。
ハンナと対面し、自分の大きさを怖がらない(むしろ興味津々に観察される)ことに驚き、話してみてその知識の深さにまた驚いた。
彼はそんなハンナの姿にシマを重ね、また自分は魔女の目にこう映っていたのだろうか、と考えた。
シマの願いを引き継ぐような気持ちで、ロクは学芸員になることを決めた。
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ロクに言葉や人間の暮らし方、変身の仕方を教えた人間。
ロクに対して母親のような気持ちを抱いている。それを受けたロクもまた、自身の親は魔女だと思っている。
本名はタラッサ。本島を離れてからはこの名前を一切名乗りたがらず、島の村の人(そもそも彼女からあまり深く関わろうとしなかったが)にも魔女と呼ばせている。
イメソン:「マヨイガ」羊文学
シマ:
魔女の娘。ロクにとっては妹のような、守りたく代えがたい大切な存在。
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ロクの一人称は、魔女と暮らしてた頃は魔女と同じ「私」だったけど後から「僕」を使うようになった。
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